「もっと高性能の方がいいのかな?」
家づくりを始めると、
今から家を建てるなら「断熱等級6がいい」「UA値は低い方が安心」そんな言葉がたくさん出てきます。
もちろん、性能は大事。
でも、どこまで上げればいいのか、
調べるほどわからなくなっていく。
「等級5じゃ足りないの?」
「6にした方が後悔しない?」
このあたりで止まっている人、実はすごく多い。
“性能の沼”って、そこから始まるんです。
かお今日は断熱にフォーカスしてお話します!
現在の国の断熱基準(2025年時点)
ここで一度、今の国の基準を簡単に整理しますね。
- 2022年の制度改正で等級5・6・7が新しく追加
- そして、2025年4月からは「断熱等級4以上」が義務化
これから建てる家はすべて「一定の省エネ性能を満たすこと」が必須になります。
| 等級 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 等級4 | 現行の省エネ基準(2025年から義務化) | 最低限の基準 |
| 等級5 | ZEH(ゼロエネルギーハウス)水準 | 「高性能住宅」の入口 |
| 等級6 | HEAT20のG2グレード相当 | 快適性と省エネの両立 |
| 等級7 | HEAT20のG3相当 | 国内トップレベルの性能 |



2030年頃に等級5以上を新しい義務水準とする方向で検討中
この数年という短期間で、断熱が注目されているのがわかりますよね。
そんな流れが、住宅業界の「性能(数字)に特化したの売り方」のように見えてしまう原因です。
断熱等級を上げる方法。価格は?


断熱等級を上げる方法
窓の性能を上げる
樹脂サッシ・Low-E複層・トリプルガラスにする(最も効果大)
断熱材を強化する
厚みUP+性能の良い断熱材を選ぶ
窓の数・大きさを見直す
大開口を少し小さくする/西日の窓を抑える → UA値が改善
この3つはすべて国交省の外皮計算(UA値の計算式)に直結します。
でも、性能を上げること自体が目的になってしまうと、家づくりがどんどん苦しくなる。
断熱を上げれば、壁は厚くなり、コストも上がる。
例えば断熱等級をひとつ上げようと思うと、
30坪くらいのお家では だいたい数十万円〜百数十万円ほど 追加になることが多いです。
- 等級4 → 等級5:+30〜60万円くらい
- 等級4 → 等級7:+約195万円という試算もあり



ただし、ここは会社・地域・窓の種類・断熱材のグレードなどで本当に大きく変わってくるところ。知り合いは、等級5から6にするために、坪あたり1万くらい上がるって話してました。
窓をいいものにすると100万くらい変わる場合も。
断熱性能を上げる=正解?
→ 正解。だけど “どこまで極めるか” は考えたほうがいい。
断熱性能を上げること自体は、間違いなく“正解”です。冬は暖かくて、夏は涼しくて、エアコン代も下がる可能性がある。
誰が見てもメリットしかない。
でもね
「どこまで性能を上げるのが自分たちの正解なのか?」これは、しっかり考えておいた方がいいポイント。
理由は大きく3つあります。
① コストが連動して上がるから
断熱を強くすればするほど、
・窓の性能
・断熱材の厚み
・屋根・床の仕様
これら全部が“上のランク”に変わります。
結果、数十〜百数十万円単位でコストが上がることも。
性能は上げようと思えばいくらでも上げられるけど、「予算とのバランス」は絶対に避けて通れない。
② 空間の使い方・窓のサイズにも影響


UA値は窓の大きさや数で大きく変わります。
だから性能だけを追おうとすると、
- 開放感のある大窓を小さくする
- 南面の大きなFIXを減らす
- 天窓を諦める
こうした“間取り・デザインの制約”が出てくる。
③ 断熱だけ上げても「気密」が悪いと意味がない
これは超重要。
断熱=ダウンコート
気密=コートのジッパーと袖のゴム
気密が悪いと、どれだけ性能の良い断熱材を入れてもすき間からスースー熱が逃げていく。
つまり、
断熱性能だけ極める
=ダウンコート着てるのにファスナー開いてる状態
だから本当の快適さは、
「断熱 × 気密」のセットではじめて成立する。
私の家は、断熱等級5。


等級6ではないけど、住み心地が悪いとは全く思いません。
全館空調じゃないし、冬にTシャツで夏のように過ごすかといえば違う。でもエアコンをつければ、ちゃんと部屋が暖まる。夏だって涼しくなる。



家の中に入った瞬間、「わ〜涼しい(あったかい)」って声に出る。
賃貸の頃感じてたストレス。結露・隙間風・カビ・床のペタペタ感。
今の家で全て解放された。
性能と暮らしの満足度をバランスよく選ぶ。
つまり、これが私の正解だった。


等級6を目指すなら、「誰と上げるか」が大事


性能を上げることが悪いわけじゃない。
むしろ、できるなら等級6にした方がいい。
知れば知るほど性能って深いし、私も断熱をもう少し意識すれば良かったって思う。
でも大切なのは、
“どんな会社で、どんな考え方で上げるか”。
断熱等級5を“ギリ届かせる”会社と、6や7を“文化として大切にしている”会社では、同じ数値でも中身が全然違う。
UA値は外壁や屋根、あらゆる所の平均値です。極端な話、数値を上げるために1箇所分厚い断熱材を入れても底上げされてしまう。この数字のトリック、いいように使われてしまうケースも。
計算で数字を出せるからこそ、数字は良くても光が入らない家や、気密がそこまでだと断熱の効果を発揮できない。



すき家でフランス料理を頼まないように、家づくりも、得意な人にお願いするのが一番。
数字を出せることより、快適をどうつくるかを考えてくれる人を選んだ方が、結果的にいい家になる。
それは、あなたが性能にお金を気持ちよく出せるかどうか、ということでもあります。
まとめ:「数字」だけじゃなくて「想い」で選ぶ


我が家はね、
朝、陽が入ると家が勝手に暖まるし、
壁に落ちる影がいい感じすぎて、
光が入るだけで機嫌がよくなるので、
子どもにイライラする回数が半分くらい減りました。笑


数字じゃ測れない“ごきげん補正”、この家すごい。
数字は“安心”。暮らしは“本音”。
家づくりは、この2つのバランスで決まる。



UA値0.46の家でも暗くて寒い家がある。
UA値0.6でも明るくて暖かい家がある。 快適さは設計に左右されるから。
性能とデザイン、コストをバランスよく考えて家を建てることも、今の時代は十分に可能です。
ただ、むやみやたらに数字だけを追っている人は、少し気をつけてほしいなと思います。もちろん、断熱にとことんこだわりたい人は、その道を選んでいい。
大事なのは、
「自分たちは、どこまで性能を上げたいのか、そのために、どこにお金と優先順位を置きたいのか」
をちゃんと考えたうえで、選べているかどうか。
もしもあなたが、
「自分たちのちょうどいいライン、どこなんだろう?」
「この会社で進めていいのか不安…」
そんなふうに迷ったときは、
よかったら一度、私の家づくり相談でお話ししてみませんか?
今、「東海エリアで家づくりに悩む方の相談役」として、状況に合わせた選択肢をご案内しています。
- UA値0.3/ C値0.1 を叶えながら造作や設計にこだわる工務店
- 性能を担保しながら、コストを抑えられるミドルコストのメーカー
- 建築家設計で小さな家の設計が得意な工務店
全国規模の大手ハウスメーカーではないけれど、地域で愛される建築会社がたくさんあります。
もしあなたが…
- まだ土地が決まっていない → 土地探しアドバイザー
- 土地はあるけど、予算や工務店や設計で迷っている → 工務店や建築会社をご紹介
- ローンが心配 → 無理のない資金計画ご相談
かおにご相談いただいた方には、少しでも参考になるように特典を用意しています😊


全て無料なので、気になる人はインスタのDMもしくは、かおの公式LINEから、ご連絡くださいね。無理に紹介や契約をすすめることはありませんので、安心してご相談ください。
東海エリア外の人からも相談いただくケース増えてきました。まずは気軽にメッセージしてくださいね。



「相談」と送ってください。24時間以内に必ずお返事します!

